チャットオナニー

彼女とはチャットオナニーする仲だ。ハンドルネームが「カリン」と言うだけで、相手の素性などは一切知らない。チャット仲間を検索するサイトで僕たちは特に目的もなく知り合った。ランダムに選ばれた相手と言っても過言ではない。僕たちはエロトークをしてお互いにオナニーの様子を実況しあってそれを材料にする。時々、本気でオナニーが入ってチャットが中断してしまうのもご愛敬でいかにもリアルだ。
プライベートの話は一切しない。断片的な情報で未婚の若い女性かな?とも思ったが、ネットではいくらでも自分を偽えるからわかったものではない。極端な話、ネカマである可能性もあるのだ。僕はれっきとした男性だが、実際、ネット上では10歳ほどサバを読んでいる。お互いにプライベートのことを探らないのは、チャットオナニー目的の男女の間柄を考えると、最低限のマナーであろう。
そんなカリンから「会ってみようか?」と、唐突に申し出をされたのである。理由はわからない。お互いのことを全く知らない僕たちだが、偶然にも案外と会える距離に住んでいることはお互いの情報から知っていた。ただ、僕にはカリンと会ってセックスする、という発想が一つもなかったので少々戸惑った。出会い系のセックス目的でカリンとオフパコを企んでいたわけではないからだ。ただし、女性からの誘いである。男性からの誘いに女性が断ることはあっても、その逆で断るのは男が廃るというものだ。こうして、僕たちは会うことになった。
エロチャットからオナニーの見せ合いをした女子とオフパコをする手順
カリンは普通の女性だった。普通と言う言葉のカテゴライズに困るが、どこにでもいそうな平凡な女性で僕とはそう年齢も変わらないようだった。「近くのようだったから会ってみてもいいかな」と思ったそうだ。純粋にチャットオナニーを楽しみたいのにガンガンオフパコを迫ってくる男性が多くて辟易としていたところに、僕と知り合ったそうだ。僕はカリンを一切オフへと誘わなかった。カリンもそれに安心していたのだが、だんだんと「誘ってくれないのが不満になっちゃって」と、会うことを決意したのだそうだ。繰り返すが、僕はオフパコ目的ではなかった。ただ、それはそれで女性のプライドを傷つけていたらしい。難しいものだ。
今ではカリンとセフレである。ただし、チャットオナニーも変わらず続けている。
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